大事なことをたしかめよう「すがたをかえる大豆」
中 嶋 芳 弘

 学級担任が体調を壊し、国語科の指導に入った。「すがたをかえる大豆」(光村3年下)を範読し、リレー読みをし、言葉調べも済ませているとのこと。
 リレー読みのあと、
「大事なことをたしかめながら楽しく読んでいくために、まず、読めばわかるクイズ作りをしましょう」と、声をかける。
「クイズ?」好奇心の強い子どもたちから声が上がる。
「どんなの作るんですか」
「@の段落、みんなで読んでみよう」斉読後、「@の段落だと、〈米や麦のほかに、多くの人がほとんど毎日口にしているものはなんですか〉こんな問題ができます。
「答えわかった。大豆」
「そうだね。何ページの何行目に答えが書いてありますか」数名の手が挙がる。
「○○さん」
「22ページ7行目に書いてあります」拍手。
「そうですね。ここに紙を用意したので、こんなふうに問題と答えと答えの分かるところを書き出して下さい」
「よっしゃ」「グループになっていいかな?」声が上がる。
「グループでしていいよ」

 子どもが書き上げた問題を整理して、問題集を作る。問題は、段落の順に整理しておく。クイズを取り入れた学習は初めて。それに長文を読むのに抵抗感のある子も少なくない。そこで、段落・ページ・行のヒントもつけておく。
○米や麦のほかに、多くの人がほとんど毎日口にしているものはなんですか。(@22ページ7行目)
○米はごはんに、麦はパンやめん類にすがたをかえています。では大豆はどんな食品にすがたをかえていますか。(@22ページ8行目から全文)
○大豆は植物のたねでしょうか。(A23ページ1行目)
○かたい大豆は消化がよいでしょうか。(A23ページ3行目)

○みそを作るにはどのくらいの問おいておくのでしょうか。(E 25ページ1行目)

○大豆は畑の何と言われているでしょう。(G25ページ9行目)
○この文を書いた国分さんは何におどかされたのですか。(G25ページ12行目)

 この問題集をグループ音読の後教え合いながら解いていった。頭を寄せ合い、本文に立ち返りながら。そのあと、「〈すがたをかえる大豆〉を3つのまとまりに分けるとしたら、どこでわけますか。そのわけも考えましょう」と、声をかけた。互いの考えを交流し合いながら学習は進められていった。
(彦根市立河瀬小)