学習方法に目を向けて
北 島 雅 晴
伝記を読む学習をした。社会科での歴史学習を生かして、大塩平八郎の伝記を読んだ。大塩平八郎の考え方と行動について、4ページ程度で書かれた文章を使用した。大塩平八郎の伝記を読み、年表にまとめるという3時間の学習である。 その3時間目。年表ができた段階で、 「年表の良い点と弱い点は何か考えてみよう。」 と働きかけた。 【良い点】 C その年に何をしたのか具体的に分かります。 C 大事なことだけが簡単に書かれているので分かりやすいです。 C 人物のしたことがすぐに分かって見やすいです。 C 人物が何をしたのかポイントがよく分かります。 【弱い点】 C 細かく書けないので、人物のくわしいことが分かりません。 C 付け足しで、詳しいことが分からないので、疑問が出てきます。 C 書いている時に、一つぬかすとその後のを全部消さないといけないから大変でした。 C 難しい言葉の意味を書けないので分からないところが出てきます。 C 年表には自分の考えが入っていないので、考える力がつかないと思います。 T 年表ではぬけてしまうことって何だろう。 C 大塩平八郎の考えていることが書いてないです。 C 人物がどんなことを考えてどんなことをしたのかがぬけてしまうと思います。 年表は、人物の一生について概略をつかむためには有効であるが、人物が大切にした生き方については取り上げることが難しい。そのことを子どもなりにつかんでいることが分かる。伝記では、ポイントとなる行動やそれを支える考え方についてくわしく書かれているところがある。年表をつくると、その部分が抜け落ちてしまうという弱点がある。 子どもたちに、国語で今までどのような学習をしてきたかを尋ねると、ほとんど覚えていないことも多い。教材名は覚えているが、学習の進め方やどんなことが分かったかという点は忘れてしまっている。今回の学習では、 「大塩平八郎の伝記を読んで、年表をつくり、○○ということが分かった。」 という思いが、国語の力として残ってほしい。 次回の学習では、別の伝記を読み、年表をつくるという言語活動ではできなかったことに取り組んでいきたい。 (草津市立志津小)
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