その気にさせる言葉 〜取材・記者〜
海 東 貴 利

 身近な出来事を取材して伝えたいことを記事にし、新聞を作る学習をした。教科書(光村4年『新聞記者になろう』)では、伝えたいことをはっきりさせて書くことを目標に、新聞ができあがるまでの手順を絵や文章でわかりやすく説明ししている。この手順を参考にして進めた。

1.学習計画表を作り、学習の見通しを持たせる。
 ノートに学習計画表を作らせ、毎回、学習のはじめに学習のめあてを確かめられるようにした。

2.新聞を持ち寄り、新聞の特徴や新聞づくりで使う学習用語を確かめる。
 子どもたちは、これまでにグループで模造紙に壁新聞を作る経験はあったが、手順を追って個人で新聞づくりをするのは初めてだった。そこで、新聞を持ち寄って、新聞の書き方を調べ、気づいたことをまとめさせた。見出し・割り付けなど新聞づくりの用語もこのときにおさえた。絵や写真があるとわかりやすい。線で囲んだり、文字を大きくすると見やすい。といった書き方の工夫についても確かめた。

3.新聞の話題を考える。
 1人1枚の新聞記事を書かせた。記事の大きなテーマは、各グループで一つを選択し、グループの中で記事の内容を分担させた。今回は、4年生が担当するうさぎの飼育活動、4年生から始まったクラブ活動、ゴミ処理施設見学、プール掃除と、どれも4年生に関わる学習活動を話題にした。また、新聞を読んでもらう相手をおうちの人にし、書くときの相手意識をはっきりさせた。

4.新聞づくりのために取材する。
 取材という言葉が4年生にとって、とても魅力のある言葉だった。その役になりきって活動することが好きな子どもたちにとって、新聞記者になって取材することはとても楽しい学習活動だった。鉛筆とノートを持って、4年生のみんなに聞きたいことや知りたいことをインタビューしたり、アンケートを取り合ったりした。 「飼育の作業を時間内に終わらせる方法ってありますか」「次の7つの質問に答えてください」など、正確な事実を伝えるために詳しく取材しようと質問する子もいた。

5.記事の下書きをする。
 割り付けを考え、絵や文字の配置を工夫させた。絵を入れる場所や文字数を決めて、記事を書いた。

6.新聞に仕上げる。
 家族に読んでもらう。友だちの家の人にも読んでもらえる。そんな相手意識で取り組んだ成果が文字の丁寧さとなって表れた。
 全員分を印刷し、家の人に読んでもらった。一言でもコメントを書いてもらうことで大きな励みになった。
(高島市立マキノ南小)