線を引きながら、順序を読みとる
蜂 屋 正 雄

 2年生の説明文「たんぽぽ」(東京書籍)の学習に取り組んだ。この単元はたんぽぽが綿毛を飛ばして仲間を増やすまでを順序を追って読みとっていくことが学習目標となっており、順序に関する語句や記述も多く見られる。
 今回の学習は子どもたちにとって、今、どんな学習をし、どんな作業をすればよいのかがわかりやすいように心がけ、特別支援が必要な子も比較的やりやすい学習を目指した。
 以下のような順序で、学習を進めた。

1.全文を25の文に分け、それぞれの文でどのようなたんぽぽの部位の名称が出てきたかを表にする。
 (横軸に1〜25の数字、縦軸に「ね」「くき」「は」「はな」などの部位を書き、文の流れとともに、何について書いてあるかがわかるように表を作った。)

2.25の文をそこに書かれているたんぽぽの部位ごとに色分けする。
 (教科書の文を書き直した小冊子を渡し、線を引いていく。「は」は緑色、「くき」は黄緑色、「ね」は茶色、「花」は黄色、「実」はオレンジ色など)

3.色分けする中で、語彙や文の構造などについて話し合う。

4.読みとった発見を1年生にわかる文章で紙芝居にする。

 この学習での大きな成果としては、1の表を作るときに、
「『花』について書かれている文が多いなあ。」
「はじめは『ね』『は』という言葉が出てきて、『はな』『み』『くき』『わたげ』『たね』『め』ということばが出てくるようになる。」
といったように、表を作るだけで、文章全体を俯瞰することができた。

 また、線を引くときには
「(3つめの文)ねが生きていて 新しいはをつくりだすのです。」
という文について、
「この文は何色にしますか。」と問いかけると、
「『ね』『は』があるから、茶色と黄緑色」という発言もあったが、
「つくりだすのは『ね』だから、ここは全部茶色だ」といった発言もあり、『は』ということばがあるにもかかわらず、文章を「主語」と「述語」の関係で読み取ることも意識付けることができた。

 1文ごとに線を引いて色分けする、という学習は子どもにとってはやりやすく、「順序」についても考えやすい学習になった。
(草津市立笠縫東小)