言葉に注目して詩を読もう「あかちゃん」
海 東 貴 利

 東君平さんの詩「あかちゃん」を教材にして詩の学習をした。
 この詩には、あかちゃんが日々成長していく様子と、その成長をおかあさんが笑顔で見ている様子が1行ごとに書かれている。あかちゃんは成長していくのに対して、お母さんは「わらいました」と続いていく。最後まで同じ言葉で繰り返されるかと思いきや、最後の1文は意外な文で表現されている。

1 教材を読んで、感じたことを発表する。
 [ A ]   東 君平

[ A ]が うまれました。
[ B ]は うれしくて わらいました。
[ A ]の なまえがつきました。
[ B ]は うれしくて わらいました。
あかちゃんに はがはえました。
@(            )
あかちゃんは どんどん おおきくなりました。
おかあさんは うれしくて わらいました。
あかちゃんは あかちゃんだと おもっているうちに、
ようちえんにいくようになりました。
A(            )
 子どもたちは気づいたことをたくさん発表した。
・これはお母さんが自分の子どもを見て書いている詩だと思います。
・繰り返し出ている文があります。
・あかちゃんとおかあさんの文が交互に書かれています。
・あかちゃんが生まれて大きくなっていく様子が順番に書かれています。







2 言葉に注目して、[  ]や(  )の中の言葉を考える。
 AとBは、全員がすぐに答えることができた。繰り返し使われる言葉によって、この詩にリズム感が生まれることに気づいた。
 @は、繰り返しの表現から考えることができた。当然Aも同じだろうなという雰囲気の中、そうではないことに驚きの声が挙がった。別の言葉を使った表現であるということをヒントに子どもたちは最後の一文を想像した。
「おかあさんはうれしくてよろこびました。」
「おかあさんはうれしくて手をふりました。」
 詩では、「おかあさんは うれしくて なきました。」である。

3 全員で音読する。
 完成した詩を、一人で読んだりグループで役割読みをしたりした。

4 学習感想を書く。
・むずかしいなと思ったけれど、考えていくうちに言葉が浮かんできて、それがうれしかったです。
・最後の一文が気に入りました。
(高島市立マキノ南小)