学習=書くこと
北 島 雅 晴

 4月はじめ、6年生担任4名でこの1年間で大切にしたいことについて話し合った。大事なことや自分の考えをノートにしっかりと書ける子になってほしいという話題が中心となった。そのために、どうしたらよいか。

 ・ 日記や学習の記録など、日々書く活動を取り入れる。
 ・ ノートの使い方を地道に指導していく。
 ・ 書くことのよさを子どもに伝えるようにする。
 ・ 教師がノートに目を通す機会を多くする。
 ・ 書くことがにがてな子への個別指導を工夫する。
 ・ 自分のノートを大切にさせる。
 ・ 教師も書くことを苦にしない。
 具体的な手だては、いろいろと考えられるが、子どもたちの学習の様子を見ながら考えていきたい。

 子どものノートに目を通して気になることがある。一つは、すぐに落書きをすること。なかなか学習に集中できないA君が学級にいる。(昨年の学級でのこと)A君は野球が好きで、いつもそのことばかり考えているので、ノートには、阪神タイガースの選手名やマークを書いている。落書きしている時は、当然意識が学習には向いてはいない。落書きをさせないような授業づくりが大切なのだが、落書きをしないという子ども自身 の自覚も必要である。もう少し、落書きをしない、させないことに気を遣うべきだったと反省した。

 もう一つは、字が小さくて筆圧の弱い子がいること。学習に自信がもてないのか、自分の思いを表現したくないのか。どちらにしても、そのままにしておくと、「これでよい」と思ってしまうので、すぐに指導した。
「Bさんのノートを読んでいると気になることが一つあるけど、分かるかな。」
「字が小さいこと。」
「そう。内容はすばらしいのだけど、せっかくのいい考えが伝わってこなくなる。一度、ますいっぱいの大きな文字で書いてみたらどうだろう。」
 Bさんは、もともと字が上手で、学習意欲もある子だから、すぐに改めることができた。しかし、段階をおって、はげましながら指導していかなければならない子も多い。

 今年の6年生は、入学時から比較的落ち着いて学習を進めてきた。話を聞く態度、ノートに書く集中力、学習に向かう前向きな姿勢、どれも優れているように感じる。ただし、現状に満足して指導していくと、伸びを止めてしまうことになる。この1年間、今までの財産をうまく生かしていきたい。
(草津市立志津小)