ノートの指導で国語開き
海 東 貴 利

 どの教科においても、書くことを大事にしたい。とくに、国語では書くことによって子どもたちに自分の考えを持たせ、思考を整理し、学びを深いものにさせたい。
 学年はじめのこの時期に、ノートの使い方を考えさせ、指導した。

1 ノートのマス目を使って、大きく丁寧に書くこと
 ひらがな、カタカナ、漢字の字形を丁寧に書かせるようにしている。学級の子どもたちの中に独特の書き方で書く子や癖のある形をした文字を書く子がいる。マス目を意識して大きく書かせることで、少しずつ形を意識して書けるようにしたいと思う。

2 日付、学習内容、学習のめあて、ページ数は、毎回書くこと
 「学習のあしあと」を残そうと子どもたちには投げかけている。自分が学習したことの達成感や充実感を持たせたいと思う。また、授業の開始に、学習のめあてまできちんと書かせることで、本時の学習課題が学級全員で確認でき、学習の見通しが持てる。

3.定規を使って線を引いたり、大事なところを赤鉛筆で囲んだりして、見やすいノートに工夫すること
 中学年になり、大事なところを線で結んだり、キーワードを選んで赤鉛筆で囲んだりしてノートを構造的に書くこともできるようになってきた。四月は、教師が「ここは定規を使って線を引く」ことや「一行あけて書こう」などノートの書き方の基本を指示しながら、黒板を丁寧に写すことを指導している。

 4月の国語の時間は、これらのノートの書き方について徹底して指導している。子どもたちのノートは見やすくて丁寧に書けている。書き方の約束をきちんと理解して取り組めている。また、少しずつ工夫が見られるようになってきた。例えば、教師や友だちのつぶやきの言葉を大事だと思ってノートに書いていたり、それを聞いて考えたことを矢印や波線を使って書いたりできる子がでてきた。ノートの書き方の約束を基本にしながら、自分なりのノート作りの工夫ができたところを大いに褒めている。また、授業の中で紹介したり、教室にノートのコピーを掲示したりして、みんなでノート作りの力を高めていけるようにしている。

 こうしたノートの指導をていねいにするためには、事前の準備や教材研究が何よりも大事であると思う。つまり、板書計画である。子どもたちに何を書かせ、何を考えさせるのかを教師がきちんと計画しておくことが、ノートで子どもたちの学びを深めるために必要なことは言うまでもない。
(高島市立マキノ南小)