自力で作文を書く
北 島 雅 晴

 6年生の3学期。自分の力で国語科の学習を進める力をつけてほしいという願いをもって、「学習の自立」というテーマで授業を行った。単元は、以下の3つ。
○自力で物語を読む
○自力で書く
○自力で話す・聞く (一部、自力で説明文を読む)
 どの単元も、学習の手引きをもとに、自分で学習計画を立て、課題を決めて取り組む。今回は「自力で書く」について取り上げる。

【単元のねらい】
○自分で学習計画を立て、原稿用紙3〜5枚のまとまりのある文章を書く。
○文章構成を工夫して書く。

【学習過程】
(1) 学習の見通しを持つ。
 ・ 説明文、記録文、創作文のいずれかを選ぶ。
 ・ 学習計画を立てる。
(2) (3) 文章を書くまでの準備をする。
 ・ 説明文は、本を読んで情報を集める。
 ・ 記録文は文章構成を考える。
 ・ 創作文は、登場人物やあらすじを考える。
(4) (5) (6) 記述する。
(7) (8) 読み直して推敲する。清書をする。

 今回の学習では、学習の手引きの内容をどうするかを工夫した。学習の手引きには、今回の学習のねうちと作文を完成させるまでの過程の2つを取り上げることとした。自分の力で作文を書き上げることは、書くことへの自信につながる。作文を仕上げるには、題材を決め、構想を練り、記述し、清書をするという段階がある。このような内容で手引きを作成した。
 子どもたちは、手引きを参考に学習の見通しをもつことができた。
「説明文を書くときは、本を読んで大事なことをメモしないといけないので、書くまでに時間がかかりそうだ。」
「お話を作るときは、中心場面を決めておかないと、話が分かりにくくなる。」
といった声を聞くことができた。

 特に、「構想」の段階では、個性ある学習が見られた。
 ・ お話に出てくる登場人物のイラストと特徴を書く。
 ・ 200字程度で、お話のあらすじを書く。
 ・ 説明文を書くために、ひたすら本を読み、重要な事柄をメモする。

 できあがった作品は、文集として製本し、3月末に子どもたちに配った。どの子もが、原稿用紙3枚以上のまとまった文章を書くことができた。中学校でも作文を書く機会があると思うが、自信をもって取り組んでほしいと願っている。
(草津市立志津小)