人間の生き方をえがいた作品を読もう「マザー・テレサ」
谷 口 映 介

◎読み取ったことを受けて、根拠に基づいた自分の考えを持つ。
 今回の学習にあたって大切にしたことはこの力を身に付けることである。そこで、学習活動として取り入れたのが。「マザー・テレサ」を読んでキャッチコピーをつける活動である。
 児童には学習のめあてとしてこれを提示し、キャッチコピーを作らせた。考えるヒントとして「○○を見つめる人、マザー・テレサ」を提示した。その際、どこに着目したのかを文中の言葉を引用して書くように指示した。児童は、テレサの残した言葉や、とった行動貧しい人に対する考え方などに着目しながら考えの根拠を探し出した。
 児童からは、「愛」「貧しい人」「命」「心」「一人一人」「未来」「人間」「不幸」「人の気持ち」「弱者」など、様々なマザー・テレサが見つめていたものが出された。交流会では、キャッチコピーをつけた理由と自分が考えたことを交流した。

◆私は「愛を見つめる人マザー・テレサ」とつけました。注目した言葉は、「たとえどんなに貧しくても、生きているだけで愛される権利がある」との言葉です。自分が大きな愛を持ち、人々に愛を注ぐ、こんなテレサの思いが今も世界中に広がり続けているんだなと思います。

◆「貧しい人を見つめる人」とつけました。考えたのは、道ばたで倒れているおばあさんを助けた行動からです。周りの人は無視しているのに、テレサだけが助けようとする優しさがいいなあと思いました。自分だけだと、そのおばあさんが心配になるけれど、周りの人につられて行動できない。テレサは行動ができてすごいと思いました。

◆テレサの言葉は、どれをとっても同じことを言っていることに気が付いた。貧しい人の立場に立って言っていると思う。

 児童は、それぞれ考えの根拠を明確にしながら話すことができた。交流会の後には、話し合いから学んだことや、第三次の『一目で分かる!偉人の生き方ポスター』に活かせそうなことを書かせた。児童は、「同じキャッチコピーでも、注目したことが違う」「テレサの言葉の全体を捉えている人がいてすごいと思った」など、自分の考えを深めることができた。
(竜王町立竜王西小)