心にとまったことを書こう〜「つぶやきを言葉に」の学習から
中 嶋 芳 弘

 見なれたものや聞き慣れた音でも、ちょっと見方を変えて見ると新しい発見がある。それは、一番かんたんな詩になる。クラスのなかまの一行詩・二行詩に挑戦してもらう。その中から、

「金」 お金が チャリンチャリン ちょうだい!
「雨」 雨で 前が 見えん どしゃぶり
「空」 青い空 雲にかくれて 白い空
「月」 月は 毎日 ちがう 太ったり やせたり している
「雲」 ぶあつい雲 でも だれにも 乗れない まほうのじゅうたん
「鳥」 空いっぱいに広がる青空を 鳥が いっぱい 飛んでいる

 一行詩・二行詩に慣れてくると、三行・四行、それ以上も簡単になってくる。クラスの仲間の作品を紹介すると「こんな感じなら作れる」と意欲を持つ子が出てくる。

  冬
 寒いけど
 がんばって作ったよ
 ゆきだるま

   太陽
 春は 太陽が
 よく笑っている
 夏も にこにこ
 笑っている
 冬は
 何だか つまんなさそう
 なんでだろう

  かげ
 人の うしろから
 こっそり ついてくる
 はずかしがりや
 ピースすると
 かげも いっしょに
 ピースする

   駅
 平日は
 サラリーマンで いっぱい
 土日は
 旅行客で いっぱい
 いつも にぎわっている
  一輪車
 一輪車
 なかなか 乗れない
 バランスが とれない
 毎日 毎日 練習した
 やったあ!
 乗れるようになった!







「つぶやきを言葉に」の学習も、まもなく終わる。終わりが、はじまりである。自主学習で自分の心の中のつぶやきを綴り続けて行かせたい。その中から子ども達に紹介する。そうやって、教室の文化が豊かになっていくと考える。
(彦根市立城南小)