要旨をまとめよう「川と自然」
谷 口 映 介

 6年生の説明文の学習。授業では、次の3つに重点を置いて学習を進めた。

1.文章を段落ごとに読む
 形式段落に小見出しをつける活動を通して、その段落で筆者が伝えたいことを的確に読み取ることができるようにした。ここで重視したのが、重要語句(キーワード)を見つける活動である。何がキーワードに成りうるかは、次のように指導した。
《どんな言葉に着目するか》
○大事な言葉に着目
 題名や何度も出てくる言葉はキーワードである。
○文末表現に着目
 事実を述べている文と、筆者の意見が述べてある文とは、文末表現が違うことが多い。(〜です/…なのです)
○段落の中で中心となっている文に着目
 筆者が一番伝えたいことが書かれている文(中心文)の中にキーワードがある。

2.事実と筆者の考えとを区別しながら読む
 教科書と同じ形式の書き込みプリントを使いながら、「事実となる部分」「筆者の考えが書かれている部分」とを分けてサイドラインを引かせた。その他、「問いになる文」「その答となる文」なども色分けすることで明確になるように工夫させた。また、文章に書かれていることを表にしたり、図や絵で表したりするなど、読み取ったことを別の形でまとめ直す活動も取り入れた。

3.要旨をまとめる
 意味段落の学習が終わるごとに文章を短くまとめさせた。まとめる際には、次の2点に注意させた。
○中心になる文に着目
 ・キーワードを手がかりにする。
○中心文を手がかりにして書く。
 ・キーワードを落とさずまとめる
 ・指示語は使わない。
 ・「また」「さらに」などでつなげると良い。

 書いた文章は隣同士で交流させた。意味段落をまとめると、次は全文の要旨をまとめさせた。ここでは、200字程度という制限を設け、筆者の言いたいことを中心にまとめるように促した。すでに段落ごとにまとめているので、それらをつなぎ合わせると全体も構成できることを知らせ、活動に移った。

 今回の授業は、スキル的な要素が強く、考えを深めるまでには至らなかった。今後は、様々な考えを練り合える場を数多く設定したい。
(竜王町立竜王西小)