校長の研究授業
吉 永 幸 司

1.校長の研究授業
 公開授業、研究授業を通して教師として育ててもらったという気持ちを持っている。
 校長になって、研究授業をしたい意欲はある。校長としてできることは何かということを考えてみた。そのために、次の課題を設定した。
 @指導目標を明確にする。
 A評価を明らかにする。
 B指導の手順が参観者にわかるように具体化する。
 以上のことはとりたてて述べるほどのことはない。しかし、授業ということを意識するかしないかで心構えが違ってくるので課題を持つようにした。

2、研究授業の場
 校長が授業をする場は、全校を対象にした方が分かりやすい。
 研究授業の場として、「朝の挨拶」と「全校朝礼」を設定した。
 「朝の挨拶」は時間を朝の8時から8時25分の間に指導。「全校朝礼」は毎週月曜日の5分の校長の話にした。

3、校長の研究授業の実際
(1) 「朝の挨拶」の授業
○目標
 挨拶は心を形で表わすことを体験的に理解し、態度で表すことができる。
○指導方法
 丁寧な挨拶の仕方を覚え、態度に表させる。
 習得の過程を評価し、評価の結果を全校に広げ意欲を高める。
○授業の成果
 第一段階は、「おはよう」と声に出すことを繰り返し「おはようございます」に高めた。
 第二段階は、「おはよう」から「おはようございます」さらに、立ち止まって丁寧な挨拶を全校児童ができるようになった。全校として挨拶に対する意識が高まり、学校が落ち着く要因の一つになった。

(2) 「朝礼」の授業
○目標
 全校が集まって校長の話を聞くという場にふさわしい態度を身につける。
○指導方法
 3分から5分の時間、集中して話を聞かせるように、聞く態度の指導を繰り返す。
 教育目標に関わる内容の話を繰り返し、日常の生活に生かそうとする。
○成果
 全校で集まって話を聞くという場にふさわしい態度を習得することができた。内容の理解は十分でない。
(京都女子大学)