自己紹介の授業
吉 永 幸 司

 自己紹介は気軽に行える話すことの活動として重宝である。しかし、目的や方法を工夫するとさらに効果がある。そのことを前提に、目標を次のように考えた。

1.目標
 ○自分のことを理解してほしい話題を見つける。
 ○学年段階に応じた力で自己紹介の仕方を理解する。
 ○代表の自己紹介を聞き、自分と比べて評価する。
 ○機会を見つけ自己紹介をする。

2.望ましい自己紹介の形
 ○聞き手は何を知りたいのか考えて自分の話題を探す。 
 ○これからの人間関係を作っていく過程で知ってほしいことを話題にする。

3.スピーチの学習過程
○低学年
 話題を広げる(名前・好きな勉強・家族・好きな食べ物・宝物)方法を理解する。
  ※自己紹介のモデルを一事項または二事項として、数人ごとの発表で話題の広げ方を理解する。
○中学年
 話題を広げながら、自分の紹介したいことを見つける。
  ※話題マップをつくり、自己紹介の仕方を理解する。
○高学年
 簡単な自己紹介をするために、メモを作り、話題を広げながら自己紹介をすることができる。
  ※モデルをもとに自分と相手を意識してスピーチをすることができる。

4.授業の概要 (1時間扱い5年)
 ○授業の目標  
  自分のことを分かってほしい話題を選び、モデルを生かして自己紹介をしたり自己評価をしたりすることができる。
 ○展開の概要
  @自己紹介の目的を理解する。
   ※自分探しの学習であることを理解させる。
  A話題にしたことを出し合い、自己紹介のメモを書く。
   ※紹介したい話題を出し合いメモとして書く。
  Bモデルスピーチを聞き、メモを生かしてスピーチをイメージする。
   ※モデルスピーチが授業のポイントになる。
  Cモデルスピーチを生かして自己紹介を繰り返す。
   ※伝えたいことが伝わったかどうか自己評価を繰り返し質を高める。
(京都女子大学)