拠点校指導教員として
高 野 靖 人

「担任となって○日目ですね。学級の子どもたちの中で、今、一番気になっている子どもは、だれですか。」
 再び初任者研修の拠点校指導を行うこととなった。4校(拠点校1校、兼務校3校)の初任者4名に、毎週各1日(7時間)在勤校研修を実施する。本年度は、2年生担任と3年生担任がそれぞれ2名ずつである。

 拠点校指導日の初日1時間目は、各校とも自己紹介を兼ねた国語の示範授業を私が行っている。初対面の子どもたちは、(この先生は、どんな先生なのだろう。どんな授業をするのかな)と好奇心いっぱいの眼を集中させてくる。この時間のめあてとして、簡単な自己紹介プリントを書いた後、声に出して発表することを告げる。そして、声を出す練習として、「早口言葉」を紹介して、ゲーム感覚で練習。学級全体、班、個人(挙手して)で声を出しながら、楽しく学習する雰囲気を作っていく。
 自己紹介は、名前の紹介以外は、「一番好きな○○は、△△です」と一つ紹介するだけである。例として、私自身が「一番好きな給食」を発表した。子どもたちに想像させると、どの学級でも一番は「カレーライス」。「大人が、そんな分かりやすい答えかな」と切り返して、様々なメニューを発表させるのだが、子どもの頃からの嗜好が変わらない私の正解はやっぱり「カレーライス」なのである。
 次に「○○」を多く発表させる。今年は、子ども自身に黒板へ書かせた。「スポーツ、動物、ペット、勉強、食べ物、飲み物、遊び、テレビ番組、色等」。 プリントに書いて、前で全員発表。個性的な内容が多く、子どもたち同士も意外な発見ができた。

 そして、講義形式で行う別室研修のスタート。冒頭に記したような問いかけをした。
答えは、学級によって異なる。
o友達とのトラブルが多く、様々な友達にちょっかいを出し、よく苦情が出る子ども。
o一番大きな声でしっかり早口言葉を発表した子どもなのだが、学級の中でやや孤立している子ども(上級生とのトラブルも)。
o自分の気に入ったことしか真面目にせず、担任の指示が通りにくい子ども。
o力が強く、やや乱暴な言動が多くて、周りの子どもからよく苦情の出るこども。
 もちろん、1名だけでなく、学習面、生活面、対人関係、保護者関係等で気にしている子どもを話題にし、担任の悩みを聞き、アドバイスをした。今後の研修も、「子どもを語る」ことが中心となる。
(大津市立仰木の里東小)