夏休みに向けて 〜一言夏休みと未来日記〜
高 野 靖 人

 1学期も終わりを迎え、子どもたちが楽しみにしている夏休みも目前というこの時期。学習面、生活面の評価やまとめ(個人、学級全体)をし、夏休みや2学期以降につなげられるようにする。加えて夏休みの学習(課題)の説明をしたり、家庭生活での注意点を確認したりする。学習の足跡(プリント等)を整理したり、学校に置かれていた学用品を持ち帰ったり。

 慌ただしさと、長期の休みにつながるうれしさが混じったこの時期に、夏休みへの小さな試みを2つ行った。堅苦しい学習計画や目標ではないものである。

 1つ目は、自分の夏休みを一言で表現するもので、末尾に「夏休み」と付ける。軽い目標や見通しで、思いつきを短時間に書かせたものだが、個々の児童の価値観が表れて興味深い。
 ・勉強をがんばる夏休み
 ・仲間と楽しむ夏休み
 ・毎日遊びまくる夏休み
 ・野球ざんまいの夏休み
 ・安全にいきる夏休み

 2つ目は、「未来日記」である。夏休み中の特定の日の日記を、1学期中に想像して書くものである。約束は、次の通り。 @その日の夕方か夜に書いている形なので、断定的に書く。
A旅行等の特別な日を選ぶ必要はない。
B不吉な予想は、しない。

◆学校の「プール教室」に行きました。今日の目標は、「50メートル以上泳ぐ」です。学校には、先生がたくさんいました。少し、ドキドキしました。(後略)
◆今日は、年に一度の家族旅行でした。朝7時に起きて、そのままあつい車に乗り、近くのコンビニで朝ごはんをすませて、ずーっとねていました。(後略)
◆気温は、35度をこしていた。友達と冷たいプールに行った。水の中に入ると、「ひゃー、冷たい」水温は、15度でした。(後略)
◆千葉マリンスタジアムで、ロッテ対日本ハムの試合を見た。先発は、ロッテが成瀬で、日本ハムがダルビッシュだ。試合は、5回までどちらも無安打、無四死球だった。(後略)
◆今、私は山小屋にいます。横では、お母さんのいびきとお父さんが食べるおかしのボリボリという音が聞こえていて、とてもうるさい。ここは、西穂高岳山頂ふきんの山小屋です。(後略)

 それぞれの児童が自作の「未来日記」をよむ交流会では、現実ではなくてもありそうな夏休みの一こまを感じて、和やかな雰囲気となった。
 夏休みをちょっと先取りしながら、5年生1学期の国語教室を閉じた。
(大津市立仰木の里東小)