生き物ふしぎ発見レポート
池 嵜 繁 伸

 教科書教材「ありの行列」の学習後、発展学習として、「問い」「答えを見つける過程」「答え」の構成を用いて、生き物の不思議に関する簡単な説明文(レポート)を書く活動を組み入れた。
 教科書教材と関連資料を比較させて読むことでさらに深い読み取りを促し、その学習で得た「知識・技能」(読むこと)を「表現」(書くこと)に結びつけることによって、実生活に活用できる力の育成を意図した単元構成を行った。

単元目標
○「問い」「答えを見つける過程」「答え」をとらえるために、表現の細かい部分に注意して読んだり、全体の構成を考えるために大きくまとめて読んだりできる。
○「問い」「答えを見つける過程」「答え」の構成を意識して、簡単な説明文を書くことができる。

教師の支援
◇教科書教材の学習では、表現活動「生き物ふしぎ発見レポート」の学習につながるように、段落や文章構成、文末表現等をしっかりおさえ、学習内容を精選・焦点化する。
◇副教材として「生き物ふしぎカード」を用いた。生き物の図鑑等からレポートを書かせることも考えたが、児童の実態からきめ細やかなステップが必要と考え、『NHK子ども科学電話相談 教えて!生きものたちのひみつ』という本から「生き物ふしぎカード」をつくり、副教材とした。

「生き物ふしぎカード」テーマ例
@シマウマはどうしてしまもようがあるの?
Aウサギはどうして耳が長いんですか?
Bどうしてキリンはせが高いの?
Cホタルはどうして光るの? 等17テーマを用意。

「生き物ふしぎ発見レポート」の書き方
@「生き物ふしぎカード」をグループで音読する。
A大切なところに赤鉛筆で線を引く。
B「問い」を書く。
C「答え」を書く。
D「説明」を2段落以上で書く。
E題名を書く。
Fグループで読み合い、正しく書き直す。

 副教材として「生き物ふしぎカード」を作成したが、文章量が多く難語句が含まれていたため、各自の読み取りに時間を要した。「生き物ふしぎ発見レポート」では、「説明」の部分で戸惑う児童の姿が見られたが、どの子も「問い」「答え」の段落を意識して書くことができた。中学年で身につけておくべき「活用力とは何か」を見据えた指導を行っていきたい。
(彦根市立平田小)