よく見て書こう、今日の先生
蜂 屋 正 雄
今年も、授業参観で作文の授業を行った。 「今日の蜂屋先生」という題で、「30秒ほどの教師の動きをできるだけ詳しく書く」というものである。子どもたちの書く力を見るには良い学習であると感じ、ここ数年、1回目の授業参観で行っている。子どもたちの目標は「たくさん書くこと」「話し言葉には「」(かぎ)を使うこと」「音はカタカナで書くこと」の3つである。 単元構成は2時間。2時間ともほぼ同じ学習過程である。 ◆2時間目(参観) @教師の動きを見て、書く。 A教師の動きを見て、おうちの人と一緒に書き足す。 B友だちの作文を見て、詳しく書けているところに線を引く。 C友だちの良いところをまねして、書き足す。授業の感想を書く。 ◆教師の動き @箱を持って、教室の前の扉を開ける。 Aきょろきょろしてから、そーっと教室へはいる。 B扉を閉め、教卓まで、箱を捧げ持って歩く。 C教卓のところで前に向き直り、「こんにちは」とあいさつをする。 D箱の中を覗き、中からものを取り出す。 E「おしまい」と言う。 子どもたちは友だちの表現を真似しながら、「ガラガラと開けて」「きょろきょろと左右を見てから」「ドスドスと音を立てて」「いきなり」「怪獣みたいに」「そーっと置きました」「大きめの声で」「笑顔で」「笑いながら返事をしました」といった表現を自分の作文に付け足していった。 保護者の方も子どもと一緒になって、教師の動きを見て、子どもが見落としている動きについて、指摘をしたり、一緒になって考えたりして、子どもたちの文章表現を伸ばしてもらえた。 400字詰め原稿用紙に20行書くのこと目標にした。参観の時間には、前回よりもたくさん書けて、ほぼ全員が20行を書くことができた。 子どもたちの感想を見ると ◇先生はおもしろいことをいっぱいしてくれたからたくさん書けました。 ◇みんなのを見ると、とってもいいところがいっぱいあって、みんなのを見るのもいいなあって思いました。前よりも多く書けてうれしかったです。今度はまた、今日より多く書きたいです。 家庭訪問でも、一緒にしていて楽しかった、おもしろそうな授業だったという感想をいただけた。 (草津市笠縫東小)
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