音や様子をあらわすことば
池 嵜 繁 伸

 擬声語や擬態語は、音の響きがおもしろく、子どもたちが興味をもって取り組む教材である。今回の学習では、2年生の子どもたちに次のような力をつけたいと考えた。
 ○擬声語や擬態語を活用すると場面の状況を詳しく豊かに表現できることに気づく。
 ○音の大きさや様子の違いによる 感じ方の違いを擬声語や擬態語で表すことができる。
 ○擬声語や擬態語の感じ方の違いを自分の言葉で表現できる。
 部分的にはクイズ的な活動も取り入れたが、できる限り短時間にとどめ、活動のおもしろさよりも、語彙を広げたり言葉のおもしろさに気づいたりすることを大切にしながら学習を進めている。

【第1次】
 ○学習のめあてをもつ。『音や様子をあらわすことばはかせになろう』
 ○教師の動作を見て、音や様子の 表し方を考えて作文を書く。

【第2次】
レベル1「ことばの先生になろう」〜あらわすことばがわかる〜
 ○教材文を読み、「音やようすをあらわすことば」を知る。
 ○教科書や図書から、音やようすを表すことばを見つける。
 ○「ことば当てクイズ大会」をする。
レベル2「ことば名人になろう」〜あらわすことばを自分で作れる
 ○鈴の音・ひもの動き・笑う様子について、それにふさわしい言葉で自分なりにあらわす。
 ○ドア・シンバル・箱を「たたく」音(小・大)にふさわしい言葉をペアで話し合って考える。
 ○「たたく」音をあらわす言葉の違いについて考える。
レベル3「ことばはかせになろう」〜もっとくわしくあらわせる
 ○グループでことば集めをして、同じ動きでも多様な表現の仕方があることに気づく。
 ○水の出る音や笑い方等の程度の違いによる表し方の違いをグループで整理して、発表する。

【第3次】
 ○教師の動きを見て音やようすが分かる書き方を工夫して作文を書く。
 ○学習のふりかえりをする。

 毎時間、学習の振り返り(自己評価)を文章で書かせている。言葉の学びに関する記述が増えてきたことが嬉しい。
 単元の導入で、教師の動作を見て、その様子を作文に書かせた。その中にも何人かの子どもが音や様子をあらわす言葉を使っていた。この学習を終えた時には、子どもたちの話し言葉や書き言葉に効果的な擬声語や擬態語が使われることを期待している。
(彦根市立平田小)