「俳句を作ろう」を手始めに 〜「短歌と俳句」の学習で
中 嶋 芳 弘

 「短歌と俳句」の学習で、俳句に挑戦しました。「俳句を作ろう」と構えてしまうと、たった十七文字が難しくなる。
 まず、教科書に載っている作品を何度も声に出して読ませる。歌の指導と同じで聴かせること、声に出して調子や抑揚を体で感じ取らせることが大切だと考えるからである。
 続いて、インターネットで見つけたある学校の1年生から6年生までの作品から紹介した。
ぼくのてをこちょこちょしたよてんとうむし 1年
 見いつけたぼうしをかぶったどんぐりさん  2年
 ふん水で水がぴちゃんとダンスする     3年
 ゆりの花山いっぱいにさいている      4年
 ゆかたきたねえさん今夜すてきだね     5年
 風りんの音にゆられて夏がくる       6年

○俳句には、ほかに季節を表す言葉「季語」を読み込むという約束があります。ここでは、身の回りの季節の感じられる言葉を探して使いましょう。
○くらしのなかの、ふとした出来事や景色を十七音でつかまえてみましょう。
○いつも使っている言葉、五・七・五のリズムで短い短い作文を書きましょう。
と働きかけるわけである。

 次時は、自分の傑作を選び一人一作ずつ、短冊に書き、教室に掲示して、みんなで読み合い、互いによいところを学び合った。

 あせかく日まだかまだかの夏休み
 梅雨が来たもうすぐそこだ夏休み
 風りんの音につられて夏がくる
 ゆかた着てみんなえ顔の花火の日
 クーラーをつけたらみんなよってくる夏
 卒業の門をくぐれば中学生
 ぴかぴかの思い出のこし卒業す
 試合の日ぼくの一点で優勝だ
 夏の日はやっぱりうまいかき氷
 ふうりんが涼風さんとデート中

 「六の二の俳句」を手始めに、「六の二の短歌」「私の見つけたことわざ」「私の見つけた四字熟語」と、教室の掲示板に学級の文化を綴っていきたいと考えている。
(彦根市立河瀬小)