校外学習作文 原稿用紙の使い方(2)
蜂 屋 正 雄

 毎週2回の作文と、原稿用紙の使い方(1)の学習で、400字程度の文章はほぼ全員が書けることが分かった。しかし、「はじめ」「なか」「おわり」といった文型や「出来事や事実」と「感想、考え」を書くということは習得できていないようであったので、校外学習を機に、(新聞ではなく)行事作文を書く活動に取り組んでみた。

●めあて
 ・はじめ・なか・おわりを意識して文章を書く。
 ・事実を元に思ったことや考えたこと、連想したことなど、その時に感じたことを書き残す。

●学習過程の概略
(1) 学習の見通しをもつ。
(2) 原稿用紙の使い方をはじめ、行事作文の書き方を確認。
(3) 国語ノート2枚(原稿用紙で3枚程度)以上の文章を書く。
(4) 挿し絵を入れる。
(5) 下書きを提出。
(6) 教師による手直しの後、清書。

●相手意識としては、校外学習に行っていない、保護者などおうちの方へ。

●書く手順は
(はじめ)校外学習当日の朝までに、楽しみにしていたり、考えていたりしたこと。
(なか1)バスの中から、石舞台古墳まで
(なか2)飛鳥資料館から昼食まで
(なか3)奈良の大仏
(おわり)校外学習全体の感想
 また、「 」(かぎ)を使うなどし、情景や思ったことをできるだけ詳しく書くことを、各段落でも言い添えた。

●子どもの作品
 ・石舞台古墳の大きさと、蘇我馬子のエピソードを連想した作文
 ・キトラ古墳の「玄武」を実際に見て、周りの様子や本物に対する感動を書いた作文
 ・奈良の大仏や柱の穴に入った時の様子を詳しく書いた作文
 ・お土産を友だちと吟味して買った時の様子を詳しく書いた作文
 など、一人ひとりが自分の目で、耳で、手で感じ取ったものを事実として書き、それ についての感想や連想をしたことを書き、良い記録を残すことができた。

●おわりに
 下書きの段階では、32人中10名が、「 」(かぎ)の使い方、段落の取り方が曖 昧な状態であることが分かった。子どもたちも「正しい」書き方に触れ、安心して取 り組んでいた。作文は3枚から7枚の作品となり、保護者の返事を待っているところ である。
(草津市立笠縫東小)