本棚  おとなのひとにいってほしかった24のこと
ヨゼフ・パイオン 多田文子訳 BK1
祥伝社 2005.6 1000円
おとなのひとにいってほしかった24のこと

 児童書のような装丁だが、ヤングアダルト向けの内容。しかし、若い頃に大人から言われたとしても、納得して聞き入れ、そのとおりにできるだろうか。大人になってから自分の若い頃を振り返ってみたときに初めて、「ああ、そうしておけばよかった」と思えるものかもしれない。

 例えば、4「ひとと同じことをしてはいけない」は、次のように説明される。「いま思えば自分がほかのひとと同じわけがないのです。それどころか同じことなんてひとつもなかったのです。みんなと違う自分に早く気づき、みんなのやらない違うことを始めるべきだったのです。違うからいいのだということに気づいていれば、もっと自分を活かすことができたはずでした。」人と違うことをして成功している人を見れば、誰しもが思うことだろう。

 1「世界は自分を中心にまわってはいない」 7「よいことなんていつまでも続かない」 17「出遭いは二度とない」 18「マイペースでやってはいけない」など優れた助言だが、実行するのは難しい。
 http://www.pion314.com で原文を読むことができる。(常諾真教)