第17回「新しい国語の授業」研究会
「新しい国語の授業」研究会の提案を振り返って
岡 嶋 大 輔

 7月30日(土)に、第17回「新しい国語の授業」研究会で 「中心をはっきりさせて作文を書く学習」について提案させていただいた。

 3年生のクラスの子どもの生活作文を見ていて気になっていたのが、できごとをたくさん並べて書いてはいるが一番心に残ったことや中心ということを意識して書けていないことだった。そこで、書きたい中心をはっきりさせて書けるようにと取り組んだ。

 授業としてのポイントは、
◇始めに1つの作文例を示し、その作文ができる過程に沿って学習を進めていく。
◇「はじめ」「なか」「おわり」を意識し、「なか」に書くことを決めて詳しく書くようにする。
◇詳しく書くために、会話、見たことを思い出して書く。
を考えた。

 学習の流れは、
(1) 書く題材を決める。
(2) 書く内容を挙げる。
(3) その中から「なか」に書くことを決める。
(4) 「なか」に書く内容をいくつか考える。
(5) 「はじめ」「おわり」をどのように書くか考える。
(6) 「なか」の会話文を思い出して挙げる。
(7) それらをもとに作文を書く。
というようにした。

 意見交流で教えていただいた課題に、
○作文用紙の書き方の指導が不十分である。
○書いた作文の生かし方、書く必然性が分からない。
○「書きたい」と思うできごとが全員にあったか。
ということがある。

 「書くこと」の積み上げをしっかりし、子どもが書きたいという思いや必要感を持ちながら、一つひとつの授業の出口を意識し、単元や年間の見通しを考えなければいけないと、あらためて考えさせられた。

 また自己の反省点として、クラスの子どもの「書くこと」の実態把握が甘かったことが挙げられる。クラスの子どもが、どのような「書く」力を持ち、どのような「書く」指導が必要なのか、じっくり考えられていなかった。「会話文の書き方」「段落の変え方」等、一つひとつの事項について、時間をかけながらていねいに指導していくことが必要だと感じた。これから先、その反省を生かしながら子どもの「書く」力をのばせるようにしていきたい。
(滋賀大学教育学部附属小)