国 語 開 き に
海 東 貴 利

 今年度は6年生を初めて担任することになった。4月のはじめ、教室に入るたびに、新しい担任の先生の授業を楽しみにしている雰囲気がよく伝わってきた。学級開きや自己紹介活動などで、ある程度の子どもたちの学習に対する意識はつかめていたが、国語に関する話したり、聞いたりする力や読む力、書く力はほとんどつかめていなかった。

 国語開きでは、はじめて一緒に学習をしていく子どもたちの国語に関する力を少しでも見たいと思った。はじめにノートの使い方や辞書の活用の仕方などを指導した。その後、以前さざなみの例会の中で教えていただいた「○○しりとり」をした。
 自分の好きな言葉をはじめに書き、あとはしりとりのルールに従って、ひとりで続きを書かせた。この時に好きな言葉が一つに決められず、頭を抱えて考えている子がいたり、「知良致」や「継続は力なり」など、さすが6年生と思わせる言葉を書く子がいたりと、一人ひとりのノートを見ながら声をかけていくのは、とても楽しかった。

 1人である程度書き進んだところで、「全員しりとり」をすることにした。次から次へとノートが回ってくるので、すぐに書いていかないとたまってしまう。わいわいとした中でもみんな集中して、学習を楽しんでいた。1時間の授業時間内で、31人全員の言葉が自分のノートいっぱいに書き込まれ、終わった後もじっくりノートに見入っている子がたくさんいた。
 感想を読んでみると、
「なんかすごく大変だったけど、言葉がいろいろ使えておもしろかった。」
「全員しりとりをして、みんなで力を合わせてしりとりをやると、とても楽しかったです。」
「今までこんなことやったことがないのですごくおもしろかったです。またやりたいです。」
というような感想がたくさんあった。

 翌日の2回目の国語の時間は、「熟語でしりとり」をした。子どもたちの国語辞典や漢和辞典を引く様子をみていたが、子どもたちはどの言葉を選んだ方が次のしりとりの言葉に続きやすいかを、一生懸命時間をかけて選んでいた。
「熟語を調べるのに時間がかかったけど、楽しかった。」
「昨日よりも熟語だけの方が難しいけれどおもしろい。」
とあとの感想にもあり、子どもたちのいきいきとした学習が見られた。
「次の時間はどんなことを学習するのか楽しみです。」
という感想もあり、そんな子どもたちの学習に対する意欲や期待に応えられるように、教材研究や工夫をこの1年間考え、子どもたちと一緒に国語の学習を楽しみたいと思う。
(高島市立青柳小)