1分間スピーチから2分間スピーチへ
西 村 嘉 人

 4月から、スピーチ活動を続けている。
 国語の授業で、「5年生になった抱負」を1分間で話す学習をした後、テーマを設けて「1分間スピーチ」を朝の会で続けてきた。 これまでに示したテーマは
 ・わたしのお気に入りのテレビ番組を紹介します。
 ・わたしの夏休み大作戦を発表します。
 ・今、私がハマっていることは…
 ・読書タイムに読んでいる本を紹介します。
の4つである。
 原稿を書かない、砂時計をみながら1分経つまでスピーチを続ける、班のメンバーがスピーチについてのコメントを必ず述べる、の3つの約束だけで続けてきた。

 そろそろ第二段階へと考え、2分間スピーチを子どもたちに提案した。テーマは「私の2学期のがんばりを伝えよう」である。
「へぇ、2分間か。」
と、思いもしないあっさりの反応であった。

 スピーチ内容を考え、話の組み立てを考えるのに1時間。ストップウォッチを片手に2分間、話が続くように繰り返し練習するのに1時間。合計2時間の準備で「2分間スピーチ」大会を開く計画である。
 スピーチ練習の時間には、グループに1つのストップウォッチを交代で持ちながら、話をしてはスピーチメモに手を加え、再び話す練習に取り組む姿が見られた。中には、同じグループの友達にスピーチを聞いてもらってアドバイスをもらう姿もあった。

 スピーチ大会は、27人の子どもが次々とスピーチを続けていく。聞き手は、
 ・声の大きさやさなどの話し方 B
 ・話す姿勢や態度 B
 ・話の内容 C (丸数字は点数)
の3項目について点数をつけながら聞いていく。
 スピーチ原稿を作らず、話の大筋だけを決めて話をしていくことに慣れている子どもたちだが、それでも難しい学習である。

運動会のこと
 ・100m…順位、タイム
 ・よさこいソーラン
 ・リレー…1位に
 ・係は自慢できる働き…来年は中心に
 ある子どものスピーチの組み立てである。
 これだけのメモで実際に2分間スピーチをしたのである。それだけでなく、27人の子どもすべてが原稿を持たずに聞き手の方を見て行うことができたことが2学期の最後の成果である。
(彦根市立城南小)