外国絵本の読み聞かせ
好 光 幹 雄

 読書教育の一環として大津市立図書館をベースに活動されている「外国絵本の読み聞かせの会」(代 表山岡京さん)の皆さんを招いて読み聞かせをしていただいた。対象は2年生170名。

 プログラムは次の通り。
 1 「のみのはなし」(レオ・レオーニ)ぺープサート
 ☆ 少し体をうごかしましょう! (まおり族の歌)
 2 「うできき四人きょうだい」(グリム童話より) 素読み
 3 「おねぼうこうてい」(ホウ・コウサイ) スライドショー
 4 「It`s Mine!」(レオ・レオーニ) 大型絵本
 5 「Stop That Pickle!」(ピーター・アーマー) 巻き絵

 3番のスライドショーはパソコンの不調のため残念ながら省くことになったが、50分近くの読み聞かせを子ども達は熱心に聞いていた。
 特に人気だったのは、巻き絵だったが、Stop That Pickle! と一緒に言う場面がたびたびあるため、子ども達も声を出して楽しむことができた。グリム童話も10分以上もあるお話であったが、さずがグ リム童話の持つ魅力で子ども達はお話の世界に浸っていた。

 子ども達を下校させた後、研修会として会の皆さんからいろいろなことを教えていただいた。
 小学校の教師からの、なぜ外国絵本を読み聞かせするのですかという質問には、誰かが訳したのを読み聞かせるのではなく自分のセンスで訳をすることができる。つまり同じ絵本でも読み手によって訳し方が違うため、その人その人の個性にあった読み聞かせ方ができる。それがまた楽しみの一つでもあるとおっしゃっていた。

 また、外国絵本は、視覚的に訴えるもの、色や形もはっきりしているものが多く、見ていて楽しくなるものが多いと言うこと。絵本にリズムを感じるとも話されていた。

 更に、外国絵本を読み聞かせることで、世界の国々の様子が分かってくるとも言われた。例えば、日本でよい天気と言えば晴れた空を想像するが、灼熱の砂漠地帯のような国では、晴れではなく曇りがよい天気である。そのように外国の自然や文化と比較することで、自分たちの生活を見直すきっかけを与えてくれるのも楽しさの一つであると。

 日本の絵本、日本の昔話ももちろん魅力があるが、優れた外国絵本に接する機会を積極的に持ちたいと思った研修会であった。
 最後に、絵本は子どもだけのものではなく、中学生、高校生、そして大人のためのものであると言われたのが印象的であった。
(大津市立堅田小)