クイズを作って 〜4年「ツバメがすむ町」〜
中 嶋 芳 弘

 「ツバメがすむ町」(光村4上)では、「調査」と「結果」を表す言葉に注目させて文章の構成を考えさせたい。しかし、長い文章を読んでその内容を理解することが十分にできない子がいる。そこで、
◇学習を進めるにあたって、授業の時間のほか、朝学習の時間などで十分に読み慣れる時間を確保する。
◇カリキュラムでは、後に出てくる「漢字辞典の使い方」をこの単元の学習の中で進める。

 こうして、「ツバメがすむ町」をすらすら読めるようになったところで、
 ○読めば分かる「ツバメがすむ町」クイズを作り、解く時間を設定する。
 ○クイズの答えを交流する場面を設定し、話し合っていく方法を体得する。
 ○四つのまとまりに分け、読みとった筆者の考えを交流し合う。
 ○教材文を参考にして四つの段落でできた文章を作る。
このように単元の計画を立てた。

第1次…読み慣れる (2時間)
 全員が、すらすら読めるようになったところで「読めば分かる『ツバメがすむ町』クイズを作ろう」。全員が目を輝かせて取り組んだ。
第2次…読み調べる (8時間)
 漢字辞典の使い方を知り「ツバメがすむ町」の漢字言葉を調べる。(3時間+2時間) そして、いよいよ「クイズ大会」とワクワクしている子どもたちの姿があった。
第3次…読み解く (2時間)
 四つのまとまりに分ける。

C 「ツバメがすむ町」クイズの答えを考えたとき、B段落の「六百人もの人」というのは、E段落に書いてある「巣のある家が六百十けん」と関係があるのとちがうかと聞きました。B段落は調査1のことだと思います。
C B段落に「そこで」と書いてあります。そして、京都の市街地での調査について書き始めているので、ぼくも、B段落は調査1のことだと思います。
C H段落に「次の年から」と書いてあるので、ここから次の調査です。どうですか。
C 同じです。
T そうですね。それでは、調査2はどの段落まででしょう。
C 前の時間にも言ったけど言います。I段落に「下京区は…」と書いてあって、GH段落のまとめになっています。J段落には、「全体として、……」と書いてあるので、全体のまとめです。だからI段落までが調査2です。どうですか。…

 学習は、四つの段落でできた文を書くことへとつながっていった。
(彦根市立河瀬小)