▼7月例会(第269回)の提案は伊庭さん(安曇小)、川那部さん(附属小)。

▼伊庭さんは「ディベートを楽しくしよう」という模擬授業。「運動会の記録を残すにはビデオにするべきである」という論題を手引きに従って討議した。
 討論者や評価者など、それぞれに役割を受け持ち実際に行うことにより、指導のポイントをあらためて確認することが多かった。
 例えば、立論をしっかりさせることにより、次からの展開の骨組みが確かになること。相手の発言を丁寧に受けてから応える等。

▼川那部さんは「言葉に敏感な子どもを育てる言語事項の指導」を提案した。
 指導の構造として、@具体の場面で「こそあど」言葉を使いながら体感的に学ぶ、A「こそあど」言葉を集めそれを体系的に整理し、更に様々な状況に応じて考える、B知識を理解して、実の場で生かす、C「言葉発見辞典」の一頁を作る、D読むことの学習で考える、というものであった。
 授業の導入では、「こそあど」言葉を使わないで会話をするという非日常的な場面の設定で、関心を高める工夫をした。言語感覚を磨く上で筋道がはっきりした実践であった。

▼巻頭には、山本真有子氏から玉稿を頂きました。深謝。(吉永幸司)