▼漢字を作るという程の難しい考えではないが遊び心でやっていることがある。□と=を組み合わせて漢字を作るというもの。ネタのはある雑誌の楽しい授業を作るアイデア集。本当は「五画の漢字」というのが正しいのだろう。

▼最初に「田」を示し、この字のように「□と=を使って漢字を作って下さい」と話しかける。時間は1分ぐらい。漢字を知らない低学年では、色々な形を作るので15を遙かに超える。漢字になるのもならないのもある。高学年では、田・目・申・由のように日頃なじんでいる漢字から出てくる。しかし、大人になると「田」のイメージが強く、そこから抜け出さない。叶・旦・甲・旧等あるのだが。

▼一度思い込んだらなかなか新しい考えが生まれない硬い頭脳になってしまった大人と、柔軟な発想をする子どもが向かい合って文化を創造するというのが教室の営み。柔軟な発想はできなくても、驚き、共感し、感動を共有する「若さ」と子どもへの「好奇心」は持ち続けたいと思う。

▼桜咲く校門を今年も1年生が入学してきた。小学校へ入学したら、文字が書けるようになる、計算ができる等勉強への憧れ。この期待を大事にして「学校大好き」「勉強大好き」の気持ちを膨らませてやりたいと思う。

▼どの子も利口になりたい、賢くなりたいと気持ちを持っているのだから。(吉永幸司)