つぶやきを言葉に 2
中 嶋 芳 弘

鳥はつばさを持って、
 空を飛ぶ。
 ぼくも青い空を
 思いっきり飛びたいな。
 「今度は、四行詩です。四行詩のこつをちょっぴり。」
 「ふたつの文があるけれど、どんな文とどんな文かな。」
 「ああ、わかった。」 つぶやきが聞こえた。
 「見たことと言うか。本当のことかな。それと、思ったこと。」
 「私もいっしょで、事実と考えたことが書いてある。」



  時計    I児
 時計は いつも働いて
 はりは いつもうごいてる
 私も はりになって 
 働きたい

 四行詩を書いた子どもたちは、十行詩へ、さらに「そのものになりきって」と詩の学習を広げていった。
 そして、それを班の中で読み合い感想を書き込んでもらったり、気に入った作品を写させてもらったりする時間をとった。
 四つ切りの画用紙でできた「白いノート」は、自分の作品と友だちの感想とお気に入りの作品でいっぱいになった。

 学習の最後は、お気に入りの一作をパソコンを使って清書。もっと時間がとれたら、さし絵も入れて、きれいな学級文集を作りたいところであったが、今回は子どもたちが打ち込んだのものを集めて、一枚文集に仕上げて配布することにした。
 子どもたちの作品から、いくつか紹介しておきたい。


  空の雲   K児
 空の雲は
 いったい
 どんな味かな
 ぼくが
 雲の上に乗って
 確かめたいな
  本棚    S児
 本棚は
 本の マンション
 いろんな人が
 住んでいる
 木ぞう2階だて
 勝手につけた
 本のマンションの名前は
 「いっぱいだそう」
 でも
 その「いっぱいだそう」の部屋は
 決まっていない
(彦根市立旭森小)