つ ぶ や き を 言 葉 に
中 嶋 芳 弘

 「不思議だなと思ったり、はっとしたりしたことを言葉に」と取り組んだ短作文の学習の一こま。
 まず、四つ切りの画用紙を配りノートを作る。「この白いノートを短い詩でいっぱいにしていきましょう」と呼びかける。
・窓から見える風景を言葉にする。
 ・みんなが聞いて、おもしろいと思うような言葉にしたい。
 ・まわりを見ていてはっとしたことを言葉に。
 ・不思議だなと思ったことをしっかり言葉にする。
 ・見なれたものや聞きなれた音の見方を変えて書く。
 ・空を見て思ったことを言葉に書く。……

 めいめいがめあてを決めて、「まず、一行詩から」
 1面目をいっぱいにしようと取り組み始める子どもたち。そして、「私の一作発表タイム」
「お友達の作品でいいなと思ったのはもう一度読んでもらって、白いノートにお友達コーナーを作ってメモしていきましょう。」
【メモの中から】
 ○ポストは、真っ赤な顔していっぱい食べる。
 ○サッカーボールは、けられてばかりでこぶだらけ。
 ○風はぶつぶつ言ってるおばさん。
 ○ガソリンスタンドは、車のレストラン。
 ○山は、地球のたんこぶ。
 ○雨は、草花のお母さん。
 ○テストで0点。母は鬼に変身。
 ○車は、いつもおならをしている。
 ○遠くに見える山はかめのこうら。
なかなか書けなくて困っていたT児の手が挙がった。
 ○しんぞうはいつもお仕事中。
いっぱいの拍手に恥ずかしそうな、T児。照れ隠しのピースマークの手が挙がったところで1時間の終わり。

「今度は、四行詩です。四行詩のこつをちょっぴり」
鳥はつばさを持って、
 空を飛ぶ。
 ぼくも青い空を
 思いっきり飛びたいな。

 「ふたつの文があるけれど、どんな文とどんな文かな」
 「ええっ」と子どもたち。
 「では、また今度」
 「ああ、わかった」
 S児のつぶやきが聞こえた。
(彦根市立旭森小)