こ と ば の か い だ ん
好 光 幹 雄

 39名のにぎやかな2年生を数年ぶりに受け持つことになった。

 さて、4月の国語教室はとにかく元気に声を出すことから始める。詩の音読、お話の音読、そして暗唱。2年生だから、同じパターンではすぐに飽きてしまう。毎日音読のバージョンを変化させたり、シールを貼ったり、目先を変えて繰り返し行う。

 みんなが元気に声を出せるようになってきた頃、今度は子どもたちの語彙がどれぐらいあるのか遊びながらリサーチすることにした。それがことばのかいだんである。
 黒板に先ず「は」と書き、同じようにノートに書くことを指示する。次は行を変えて、「はな」と書く。また行を変えて「はなび」と書く。

 は
 はな
 はなび

 つまり1字ずつ増やしてことばを作っていくのである。これが私が言う「ことばのかいだん」である。
 これをすることで、大体そのこの子語彙力や発想力などが分かってくる。当然、以後の指導で配慮を要する子どもも分かってくる。
 大体が3行止まりであるが、さらに1行加えて4行にもできるが、これには簡単そうにみえてやはり語彙力が要求される。

 は
 はな
 はなび
 はなびら

 さて、子どもたちと一緒に全員で黒板に、この「ことばのかいだん」を2、3こ作ったところで各自で作ることにした。作品例は以下のようなものである。


 あさ
 あさり


 たい
 たいこ


 はま
 はまち


 かめ
 かめら


 たい
 たいや
 たいやき

 低学年では遊びながらことばを豊かにしていくアイデアと指導が大切である。若い教師と同じ学年を持つようになった今年、互いに切磋琢磨していきたいものである。
(大津市立堅田小)