本棚  漢字のサーカス
馬場雄二 著 BK1
岩波ジュニア新書 2002.6 780円
漢字のサーカス

 著者はデザイナー。へんとつくりを組み合わせて漢字を作るゲーム『漢字博士』や、迷路に埋め込まれた漢字を塗りつぶしていく『漢字の宝島』などの作者である。
 漢字は意味するもののイメージも感じさせる表意文字である点を生かして、「読む漢字」から「見る漢字」へと視点を転換することで、さまざまな知的ゲームを創造している。

 本書には、第1ステージ「推理力」から、「構成力」「直感力」「応用力」と4ステージ、97問が収録されている。全問を解くと教育漢字1006字全部に出会えるようになっている。
 「『漢字のサーカス』で遊ぶことは、イメージで直感する右脳的思考と論理的に構成する左脳的思考が、総合的に刺激し合う理想的な「全脳的」知的遊びである。」(p4)

 この本をヒントに漢字パズルを作ることもできる。漢字ドリルばかりでなく、漢字パズルを宿題に出せば、子どもたちが喜んで取り組むに違いない。(常諾真教)