土 曜 日 の お は な し(5年生)
北 島 雅 晴

 子どもたちに、いいおはなしをたくさん読んでほしいという願いがある。今まであまり接したことのない文章に触れ、興味をもってほしい。そんな意図で「土曜日のおはなし」を始めることにした。 「土曜日のおはなし」の学習の流れは、次のようなものである。

(1) プリントしたおはなしを子どもに渡す。必要に応じておはなしの背景を説明する。(金曜日)
(2) うちでおはなしを読み、感想を書く。感想の量は問わない。(土曜日)
(3) 教師または希望者がおはなしを読み、感想を交流する。国語科学習として、20〜30分を当てる。(月曜日)

 (2)については、親子読書も兼ねる。学級通信で「土曜日のおはなし」について保護者に紹介をし、協力を得るようにした。子どもが持ち帰ったおはなしを、できれば子どもと一緒に読んでもらうようにした。読み方については、子どもが読む、親の読み聞かせ等、各家庭で工夫してもらう。

 第1回目のおはなしは、「車のいろは空のいろ」(あまんきみこ作)の中から、「山ねこおことわり」を選んだ。

○久しぶりにあまんきみこさんの作品を読みました。子どもへの「読み聞かせ」もずいぶん久しい事です。ゆったりとなおかつ集中して聞いてくれたので、お詰もさることながら、心がホカホカして、私自身も落ち着いた休日を過ごせた様に思います。(以下略) 保護者より

 3学期の間に、お話を9話選んだので、その中で一度は保護者にも感想を書いてもらうようにお願いした。土曜日のおはなしををきっかけとして、親子で話し合う機会をもっていただいた家庭も多くあった。

 月曜日は、わずかな時間ではあるが、感想交流を行う。
C 私はこの本を読んだことがあります。その中でこのお話が一番好きです。いろいろな人を乗せる松井さんのタクシーが、なんとなく好きです。
C ぼくは、ファンタジーの物語が好きです。道を右左右と行くうちに、いつの間にか不思議な町に出て、お客さんが山ねこに変わっている場面がおもしろかったです。


 感想の交流は、お話のよさがどんなところにあるかを確認する程度にとどめる。今週はどんな話だろうと、楽しみにしてくれる子もいる。いろいろな種類のいいおはなしを選んで、学年末まで続けていきたい。
(草津市立草津第二小)