態度・工夫・記述で評価する
伊 庭 郁 夫

 「書くこと」の4年生の授業。評価を意識して授業に取り組んだ。
 主な学習の流れは、次の通りである。

1.教科書「書き表し方を工夫して」を読み、学習のめあてと内容を知る。
2.作文例「初めてのキャッチ」を読み、記述で工夫している点を確かめる。
3.4年生になって、最も心に残ったこと(楽しかったこと、がんばったこと、くやしかったこと)を題材に作文の下書きをする。
4.自分の書いた作文を評価し、よりわかりやすい作文になるようにする。
5.作文を清書する。

 作文を評価する観点として、以下のように3つの柱を挙げた。わかりやすい作文になっていたかを「よくできた」「だいたいできた」「あまりできなかった」「全然できなかった」の4つで自己評価し、ふり返る。
 3つの柱をもとに、それぞれの評価の具体例を示す。

書こうとする態度
 (1) 書き表し方を工夫して下書きができた。
 (2) 自分の書いた作文を読み直して、わかりやすく清書ができた。
 (3) しめ切りに間に合うことができた。

題名や文章の書き方の工夫
 (1) 題名を工夫した。
 (2) 強く書き表したい気持ちや大事なことを表すときには「  」を使えた。
 (3) 思ったことや考えたことを書けた。
 (4) 短い文で、スピード感を出せた。(〜だ。〜た。〜授業。など)
 (5) 周りの声や音なども入れて書けた。(「  」)
 (6) 書き出しを工夫した。

原稿用紙の使い方と言葉・文字の書き方
 (1) 段落の最初は一マス空けた。
 (2) 「。(句点)」「、(読点)」を正しく使えた。
 (3) 習った漢字をできるだけ使って書いた。
 (4) 数字は漢字を使えた。
 (5) 読みやすくていねいな字で書いた。

 子ども達の書いた作文の題材は「サッカーで心に残った一言」「緊張の連続だったピアノ発表会」「仲良くしてくれた友だち」等多様で興味深い。文集作りを意識して、人権に関わる内容は、教師の方で配慮した。
 下書きを評価することで、スピード感のある作文や書き表し方の工夫などを意識して意欲的に清書に向かえたようだ。
(安曇川町立安曇小)