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校長の耳ポスト 転身した新聞記者 「転身した新聞記者」とサブタイトルにあるように、著者は毎日新聞社を定年退職後、毎日文化センター広島の館長を務め、2002年4月から、英数学館中学・高等学校の校長となった。 「学校運営の基本を『主役は生徒と保護者である。学校と教職員は主役のサポート役。従って、学校や教職員の都合に生徒や保護者を合わせるのではなく、生徒や保護者の都合に、学校や教職員が合わせなければならない』と決めた。これは一見、ごく当たり前のことのようだが、『学校の常識は世間の非常識』という言葉も普通に使われている世界のことだ。」(p13) そして、生徒の気持ちを知るために、校長室のドアを開け放したが、生徒はなかなか校長室へ入ってこない。そこで、設置されたのが「校長の耳ポスト」である。鍵をかけて校長しか開けられないようにしてある。悩み事の相談や学校への要望など何を書いてもよく、名前が書いてあれば校長から返事が届き、往復書簡のようになる。要望されたことで実現可能なものは、すぐに実行される。本書に掲載されている手紙からも、中高校生の考えていることがわかる。 3分以内でおもしろく、生徒に人気があったという朝礼での話も収録されている。 第1章 校長になった新聞記者 第2章 校長の耳ポスト ーー生徒との往復書簡ーー 第3章 校長のエッセイと生徒の感想文 第4章 生徒たちへのメッセージ (常諾真教)
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