県 外 の 友 達 に 新 聞 を 送 る
三 上 昌 男

 4年生の作文学習。相手意識や目的意識を明確にして文章を書く学習場面作りを大事にしている。グループ新聞作りの学習では、知り合いの山口県の先生と連絡を取り、新聞交流を計画した。
 「グループ新聞を作って、山口県の友達に送ろう」という呼びかけに、子どもたちは驚きと共に、強い相手意識・目的意識を持つことができた。
「山口県の人が読んで、わかりやすくて楽しい新聞を作りたい。」
というめあてを持って学習がスタートした。

 どんなことを新聞で伝えたいかという話し合いでは、次の5つの観点で考えることにまとまった。
 (1) 学校・学級の紹介
 (2) 行事や学習の様子
 (3) 好きな○○
 (4) 県や市の紹介
 (5) メンバーの紹介
 例えば、あるグループでは、5つの観点を次のように具体化している。
 (1) 学校のクラブ活動の紹介
 (2) 学級のお楽しみ会の紹介
 (3) 学級みんなの好きな科目の紹介
 (4) 町の祭りの紹介
 (5) メンバーの写真とひと言

 どんな書き方をすれば山口県の友達がわかりやすいかを意識しながら、子どもたちは記事を書くことができた。また、文章と共に、クラブの紹介では、学校のクラブ活動の一覧表を付ける工夫を考えた。町の祭りの紹介では、仕掛け花火の様子を写真で伝える工夫を考えた。


 みなさんの学級では、どんな係がありますか。わたしの学級では、上の表のような係があります。それらをいくつか紹介します。・・・

 ぼくの住んでいる町では、しの田神社の花火が五月四日にあります。上の写真のように、すごいしかけ花火が・・・


 グループ新聞作りは、子どもたちのとって楽しい学習である。新聞の構成を話し合ったり取材をしたり、活動的な面が多いのがいいのだろう。しかし、読み手が誰であるかによって、ずいぶんその内容も変わってくる。校内の他学級や他学年の人に読んでもらうのもいいが、思い切って学校間交流を進めたい。本校では、3年生が、読書郵便の活動を学校間交流で展開している。
 子どもたちは、本気で相手を意識した時、書きぶりが変わってくる。学期に一度くらい、そんな学習場面作りに取り組んでみてはどうだろう。
(近江八幡市立金田小)