と も だ ち 新 聞 を 作 ろ う
岡 嶋 大 輔

 2年生の子ども同士が、相手に興味を持ち、今まで知らなかった面を発見したり、より深いつながりを持つために「ともだち新聞をつくろう」と働きかけた。
 一人の子どもが、一人の友達を取材して新聞を作るというものである。

 始めは、相手にどんなことを聞けばいいかということを考え合った。「好きな遊び」「好きな給食のメニュー」等といった「好きな○○」、「遊園地に行った思い出」「一番痛かった思い出」等といった「○○の思い出」と、形は似ていても聞き方や答え方によっては面白い話が飛び出してきそうなものが考えられた。そして、「なぜ好きなのですか。」「そこでどんなことをしましたか。」「そのときどう思いましたか。」と、話が詳しく聞けたら、もっと楽しい新聞になるねと話し合った。
 子どもが取材する相手は、教師が選んだ。お互いによく知り合ってほしいと思う子ども同士、話すのが苦手な子とリードしていける子ども、等と考えて組み合わせた。

 取材の時間は、2人で30分程と、たっぷり取った。少々時間が余った子どももいたが、聞くことをあれこれ考える等して活動することができた。
 次は取材したことを新聞に書き表すことをした。新聞作りとはいっても、

「すきなあそびは?」
「ころがしドッジボール。」
「ふつうのドッジボールはかおにあたったらいやだけど、ころがしドッジボールは、あたってもいたくないからすきです。」


というように、一問一答と、それに付け加えが少しあればよりよいというようにした。

 できた新聞を読み合った時の反応がよかった。「好きな芸能人」が一緒で盛り上がったり、同じところに旅行に行ったことがあるということで詳しく聞き合ったりと、知っているようで結構知らない友達のことが分かり、楽しく読み合えたようである。
 また、今回の学習で、どんなことを相手に聞くかを考えること、聞いたことをメモに取ること、聞いたことやメモに取ったことを文章に書き表すこと、短くて読みたくなるような新聞の題名や見出しを考えること等の経験を、喜んですることができたように思う。これらの経験を生かして、取材したり、それを書き表したりする力を育てていってほしいと思う。
(甲賀町立佐山小)