こ ん な 4 年 生 に
川 那 部 隆 徳

 「4年生に進級おめでとう。4年生はクラスがえはありません。だからといって、何もかも3年生のままというのでは、変化がなくておもしろくないと思いませんか。
 そこで、3年生をふり返って引き続いて4年生でもぜひやっていこうということ、また、4年生ではこんなところを変えよう、こんなことを新しくしようということを考えて、パワーアップした4年生のスタートをきりましょう。」

 持ち上がりの4年生。学級開きで子どもたちに投げかけた言葉である。2日間を思いを巡らす準備期間とし、3日目から次のような学習(全3時間)を行った。
 (1) 3年生を振り返って、各自で4年生の個人めあて、クラスのめあてを考える。
 (2) 各自が考えたクラスのめあてを交流し、クラス目標を決定する。
 (3) クラス目標を踏まえて、3年生から引き継ぐこと、変えたり新たにすることについて考える。
 (4) 考えを交流し、係活動や集会活動等を具体的に決定する。

<(3)の交流から>
C ミニ先生は4年生でも続けるとよいと思います。わけは、授業が始まる前や自習のときに友達と遊んだりしゃべったりするんだったら、ミニ先生に問題を出してもらったりする方が時間の無駄にならないと思うからです。
C 学級の行事も3年生の時のように、実行委員を決めてするとよいと思います。
C わたしも同じで、集会活動で友達が増えるし、楽しいからです。
C みんなが実行委員になって一人ひとり責任を持っていくのもひとつの勉強だからです。
T 4年生では変えるとよいと思うことはありますか。
C 給食を配る方法で、バイキング方式にしたらいいと思います。
C 給食のやり方は変えるとややこしくなるから、今まで通りの方がいいと思います。(後略)
 以上、「人間科」での学習である。本教科では、自分をしっかりと見つめ、よりよい生き方・自分らしい生き方を求める力を育むことをねらいとしている。

 本校は、文部科学省研究開発学校として幼、小、中、養護学校の4校園が「接続」と「共生」を重視した一体的な教育課程の研究開発に当たっており、そのために既存の教科を溶かし込み、再編し、新たな教科を生み出そうとしている。「人間科」はその一つである。ちなみに、従来の国語科はない。「言語理解科」「言語表現科」「コミュニケーション科」にことばの学びの場がある。今年、11月に第3年次研究の発表大会を行う。
(滋賀大学教育学部附属小)