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なぜ国語を学ぶのか なぜ国語を学ぶのか、自明のことであるようで、いざ答えようとすると、説得力のある答え即座にを出すことは難しい。高校の国語教師である著者が、高校生に向けてわかりやすく答えている。 「国語は、すべての教育活動の基本になる教科だといわれている。しかし、現実に学校で、この基本が大切にされているかというと、かなりあやしい。大学受験に対する重要性という観点が重んじられすぎるあまり、あるいは実社会での有用性ということに目がいきすぎるために、国語という基本はないがしろにされがちである。このままでは、高校生の、ひいては日本人の国語力は危ないのではないか、そんな危機感が本書を書かせた」と、「はじめに」に述べられている。 第1章 なぜ現代国語を学ぶのか 評論文、小説、詩、随筆それぞれの特質と学ぶ意義が説かれる。 第2章日本語と外国語を比較する 「日本語は難しい」という通説の検証を通して、文化の問題に触れられている。 第3章 古典を学ぼう 古典を学ぶことのメリットから、「人生」と「生活」の違いに論及。 第4章 文章を書こう 「書くこと」と「読むこと」は一つ。深いところでつながっている。(常諾真教) |