本棚
グランマの本棚から 〜親と子の100冊〜 12月12日に「子どもの読書活動の推進に関する法律」が公布・施行された。「子ども読書活動推進基本計画」を策定することや、「子ども読書の日」を設けることなどが定められている。この法律によって読書の環境整備は進かもしれないが、子どもに読書のきっかけを与えるのは、やはり家庭であり、学校であろう。しかし、無理強いすることは逆効果である。 第1章 本と一緒に、ゆっくりおとなになろう 第2章 子どもが本に出会う場所 第3章 「ことばの種」をまく、聞き耳を育てる 第4章 成長に合わせた本との出会いを 第5章 グランマの本棚から 第6章 読書は心と身体のビタミンC 第1章の「本と一緒に、ゆっくりおとなになろう」というタイトルが著者の主張をよく表している。 「自分で考えることができる能力を育てるための時間を、ゆったりと与えることが重要である。子どもの成長にとって、かけがえのない時間をおろそかにして、眼前の動向だけに右往左往することを厳に戒めるように、心したい。」(p21) 「これからの子どもたちは、自分にとって何が大切であり、何が必要であるかという情報の取捨選択能力をしっかりとつけておかなければなるまい。そのためにも間接体験と直接体験の両者を体験する時間が必要なのである。」(p36) 本に親しむいろいろな方法やブックリストも掲載されている。子どもと本との橋渡しをするための入門の1冊として読んでみるといいと思う。(常諾真教) |