な や み の 相 談 作 文
三 上 昌 男
Aさんの相談
私は、友達とちょっとしたことでけんかをすることがあります。その後仲直りできず、次の日もいやな気分ですごすことが多く、顔を合わすのもさけてしまいます。どうすれば仲直りがうまくできるでのでしょうか。
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Bさんの相談
ぼくは、鉄ぼうが苦手です。
逆上がりができずに困っています。練習してもできそうにないので、休み時間に鉄ぼうで遊びません。でも、本当は、逆上がりができるようになりたいのです。どうすればいいですか。
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4年生の作文学習。前掲の2人の相談文を読み、自分のことを振り返ったり、AさんやBさんの気持ちを考えたりして、悩みに答える手紙を書くことが課題である。
「どんなことを伝えてあげるといいですか。」
と子どもたちに問いかけてみた。
「私は、Aさんに私がしている仲直りの方法をアドバイスしてあげたいです。」
「ぼくは、Bさんに逆上がりの仕方を教えてあげたいです。」
など、積極的な反応が返ってきた。手紙を書く時に気を付けることを話し合い、早速相手を選び、どちらかに答える手紙を書くことに取り組んだ。
Aさんへの手紙例
そんなになやむことはないですよ。けんかした相手の人も、きっとAさんと同じ気持ちでいると思います。
「さっきはごねんね。」と言いにくかったら、遊びにさそってみたらどうですか。手紙を書いて渡すのもいいと思います。
仲直りしたら、とっても気持ちがいいですよ。Aさんも早く仲直りして、今まで以上にいい友だちになれるようがんばってください。
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Bさんへの手紙例
Bさん、さか上がりができるようになる道具を知っていますか。タオルです。まず、タオルのはしを鉄ぼうに結びます。ほどけないように、ぎゅっと結んでください。そして、もう一つのはしを自分のこしに回して鉄ぼうに結びます。・・・中略・・・
大事なのは、自分の気持ちです。「きっと、できるようになる」と思って練習してください。おうえんしています。
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子どもたちは、相手を意識し、自分の経験やアイデアをやさしく、丁寧に手紙に書いていた。個々の手紙のよさを紹介し合って、1時間の学習を閉じた。温かい雰囲気が残った。
(近江八幡市立金田小)
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