この本を読んでみませんか
北 島 雅 晴

「おもしろい(絵)本をいっぱい読もう」
 2年生になって、図書室にも毎週一度ずつ通い、本を読んだり借りたりする機会を作ってきた。
子どもたちが、本を選ぶ様子を見ていると、友達に勧められて選ぶことも多いのが分かった。友達と一緒に読んでいるうちに、自分もその本を借りたくなるようだ。さらに意欲的に本を読むには、友達同士で本を紹介し合うのも効果があるのではないかと考えた。そこで次のような学習を設定した。

 第1次 今までの読書生活をふり返り、友達に紹介したい本を選ぶ。
 第2次 「ニャーゴ」(東書2年上)を使って、本の紹介のしかたを考える。
 第3次 読んでほしい本の紹介文を書く。
 第4次 紹介された本を自由に読む。

本単元では、伝え合うという視点から二つの工夫を試みた。
(1)その本を読んでほしい人をはっきりさせる。
 紹介文のはじめに、『○○○○○あなたへ』という欄を設けた。そのことで、紹介文の内容をはっきりさせようとした。
 ・心のやさしい
 ・しりたがりの
 ・たんけんがすきな
 ・じぶんかってがすきな
 ・いたずらがすきな
 ・長い本を読むのがにがてな
いろいろな言葉を考え、本の特徴をよくとらえたものが多かった。

(2)本を読んだ感想を伝える。
 紹介文を読みながら、子どもたちは本を選ぶ。読み終わったら、紹介者に簡単なメッセージを贈る ように働きかけた。

  ぼくも、白いうまがかえってきたところがよかったです。かなしいお話でした。

 自分が紹介した本がどれくらい読まれているか、どんなメッセージを書いてくれるか、子どもたち は楽しみにしていた。(長いお話や文字のつまった本は、読む人が少ないため、メッセージも少ない のが課題となるのだが。)紹介された本は、学校の図書館のものがほとんどなので、夏休みに借りて 返った子も多かった。

 2学期には、子どもたちからこんな声が出てきてほしいと期待をしている。
「今度は1年生に紹介したいね。」 (2年4組の図書館作り)
「好きな本を紙芝居にして発表したいな。」
「紹介してもらってたくさん本を読めたよ。」
(草津市立草津第二小)