| 池上 彰 著 |
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| 集英社 2000.11 1700円 |
湾岸戦争やベルリンの壁崩壊、旧ユーゴ紛争はＴＶニュースで見た。キューバ危機、ベトナム戦争、文化大革命があったことは知っている。しかし、出来事としては知っていても、その背景やなぜ起こったかということになると、子どもに説明することも難しい。新聞の解説記事やＴＶのニュース解説では報道もされているだろうが、あまり記憶に残っていない。
本書の著者はＮＨＫ「週刊子どもニュース」のキャスターである。＜子どものための＞とうたわれているわけではないが、たいへん読みやすくわかりやすい。書名の通り、「ああ、そうだったのか」と思うことが多々ある。
冷戦の始まりから、中東戦争、朝鮮戦争、キューバ危機、ベトナム戦争、文化大革命、ソ連の解体、ベルリンの壁崩壊、冷戦後の湾岸戦争、旧ユーゴ紛争、２つの中国の問題、変動相場制、石油危機、ＥＵの誕生など、世界の２０の出来事が取り上げられている。
知らなくても日常生活に不便はないかもしれないが、私たちの生活が世界の動きに結びついていることに気づかされることも多い。また、ジョン・ル・カレや船戸与一の小説をより楽しく読むためにも役立つ。（常諾真教）