伝えよう、わが町の環境を守る工夫
川 那 部 隆 徳
「伝えよう、わが町の環境を守る工夫」をテーマに、教材文「ウミガメのはまを守る」(4年東書)の学習をいかして、環境を守る身近な取り組みを紹介する学習を構成した。 第一次は、教材文において、ウミガメの浜を守る御前崎町の取り組みがどのように説明されているかを読み取ることをねらいとした。 ここでは、教材文におけるキーワードを大切にして読み、次のような学習を展開した。 (1) 各自で教材文を読んでキーワードを考える。 (2) グループ内でキーワードを交流し、グループの意見として短冊カードにキーワードとキーワードとした理由をまとめる。 (3) 全体の場で各グループの考えたキーワードとその理由を発表し、その共通点や相違点を話し合って、キーワードを決定し、教材文の読みを確かなものにする。 (4) キーワードをいかした小見出しを工夫しながら、御前崎町の取り組みをパンフレットに再構成する。その際、ウミガメに関する他の資料も活用する。(ここでは、教材文を情報の軸として位置づけている) (5) パンフレットを読んだ感想やパンフレットの良いところをカードに書き、交流する。 各グループによるキーワードの発表後の話し合い C どのグループも「開発の波」をキーワードにしている。 C 開発の波が押し寄せてきて、砂浜の一部が埋め立てられて砂浜が狭くなったから、「開発の波」はキーワードにしたと思う。 C 開発の波によって、砂浜が狭くなり、ウミガメが卵を産みにくくなったから、ウミガメの保護をするようになったわけで、もともとの原因は開発の波が押し寄せたことだから、「開発の波」がキーワードだと思う。 T 「開発の波」と関係のあるキーワードはどれかな。 C 「開発の波」の例が、「海岸に道路や防潮堤をつくる工事」だから関係があると思う。 C 「砂浜の中にごみ」と「開発の波」は自然破壊と関係があるから同じグループに入れた方がよいと思う。(後略) 子どもたちが考えたキーワードは、「場所」「昔」「自然破壊」「保護(町)」「保護監視員(人)」「小学生」という枠組みで整理することができた。そして、これらの項目に関する内容を折り込んだパンフレットを作成した。 キーワードをグルーピングすることで段落構成をつかむことができた。 (栗東町立大宝小)
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