俳 句 に 親 し む (6年)
吉 永 幸 司
1.俳句に親しむ学習 俳句を難しいものとして捉えさせたくないという思いがあった。「五・七・五」のリズムに親しむということを目的にした学習をしたいと考え教材を探した。 手元に少年俳句大会の入選句集があったので、その作品を鑑賞するという方法を考えた。 ○暑中見舞い最初はだれに出そうかな ○風鈴の音色は風の贈り物 ○下敷きをうちわにしている授業中 ○赤よりも黒が強そうかぶと虫 ○すいかのね種は真っ黒目のようだ ○炎天下道行く人は皆無口 ○かき氷色んな色にそめられる ○夏の雲のれるようでのれないね このような俳句十九句を一覧にして子ども達に提示をした。 2.好きな句を選びミニ句会 一覧表から好きな句を自由に選ばせた。好きという視点は子どもに任せた。一人五句を選びミニ句会をした。 高得点として選ばれたのが「風鈴の」「したじきを」「かき氷」「炎天下」などであった。 その後、高点順に鑑賞会をした。 C 「したじきは」の句は夏の授業を受けているわたしの気持ちにピッタリだから。 C 「暑中見舞い」葉書を誰に出そうかなってまよっている様子がわかる。 C 読みやすかった。読んでいて気持ちがいい。 C この俳句だったら作れそうで面白いから。 自分が推薦する俳句について発表をさせた。俳句の面白さに近づいたかどうかは定かではないが、選んだ根拠がはっきりしていることが印象に残った。繰り返し読む過程で「五・七・五」にも慣れたようであった。 3.季語について確かめる 一覧表の俳句の季語を確認しながら、俳句の約束を確認した。その後、季語には先人の知恵が隠れていることを確かめるために、珍しい読み方の季語を提示した。「秋刀魚・秋桜・石榴・鬼灯・雲の峰・向日葵」 C サンマは刀みたいなところがあって面白い。 C 秋桜はキクのことかと思っていた。秋の一番美しい花だから。コスモスでもよく分かる。 C 入道雲が雲の峰なのでよく分かった。 読み方をクイズのようにしながら当てさせたりして興味を持たせた。形などが漢字になっているのが子どもの心を捉えた。 (大津市立仰木の里小)
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