「 俳 句 」 の リ ズ ム で 作 文 し よ う
中 嶋 芳 弘

 「短歌と俳句」の学習で、俳句に挑戦しました。「俳句を作ろう」と構えてしまうと、たった十七文字が難しくなります。
 そこで、『十七文字の青春』(田付賢一編 ごま書房)の俳句をいくつか読んで聞かせました。 (最近は、同様の句集がいくつか出ています。)

 流れ星 みんなの顔の ふくらんで
 一瞬の 夢が散ってく 線香花火
 のんびりと 金魚のように くらしたい
 グランドを 走るあいつの 白い息
 夜の汽車 遠くに聞こえる 蝉の声
 ヨーヨーも 心も弾む 夏祭り
 生意気な 顔の子もいる 入学式


 次に、何度も声に出して読ませます。歌の指導と同じで聴かせること、声に出して調子や抑揚を体で感じ取らせることが大切だと考えるからです。体で、五・七・五のリズムがわかってきます。
 それから、
○俳句には、ほかに季節を表す言葉「季語」を読み込むという約束があります。ここでは、身の回りの季節の感じられる言葉を探して使いましょう。
○くらしのなかの、ふとした出来事や景色を十七音でつかまえてみましょう。
○いつも使っている言葉、五・七・五のリズムで短い短い作文を書きましょう。
と働きかけるわけです。

 次時は、一枚文集に、一人一首ずつのせ、みんなで読み合い、互いによいところを学び取りました。その中からいくつか紹介します。

 せり川で 水音聞きつ 水遊び
 流れ星 星に願うと 夢かなう
 こいのぼり 気持ちよさそう 空の上
 風船を 持ったとたんに 空へGO
 夏試合 ぜったい一点 決めたいな
 こいのぼり 風といっしょに フラダンス
 夏の風 やっぱりうまい かき氷
 ふうりんが 夏風さんと 話し中
(彦根市立旭森小)