後 藤 鎮 房 先 生 に 学 ぶ
北 島 雅 晴

 研究会の午後の部は、後藤先生(帝塚山小学校)の模擬授業と講演である。
 後藤先生は「ひとり勉強」を学習の中心においた実践を進め、一人ひとりの子に自ら学ぶ力をつけ ることを大切にされてきた。
 講演後、後藤先生から学んだこととして、次のようなメモを残しておいた。
 (1) 学習の基本は「ひとり学び」にある。
 (2) 「ひとり学び」を進めるうちに友達に聞きたいことや発表したいことが出てくる。その時、自然な形で 「伝え合う」姿が生まれてくる。
 (3) 読むことの学習では、子どもに読む必要感を持たせることが大切となる。

(1)について
 話し合いが中心となる学習において、一度も発言をしなかった子は、その一時間で何を学んだのだろう。どんなに活発な話し合いが行われても、聞くこと(これも大切な学習ではあるが)しかできなかった子が必ず出てくる。
 学習の基本は、自分が何を学習してどのような力がついたのかを自覚することと考える。そのために、友達から学ぼうとするのである。また、友達の考えに耳を傾け、話し合いに参加しようと思うのである。このような視点から「ひとり学び」について充実していくことが必要だと考えさせられた。

(2)について
 単元のどこかに話し合いや発表会が設定されていることが多い。
「自分の考えをもつ−−発表する−−友達の考えを聞きさらに自分の考えを深める」
という図式の中で学習が展開するからである。ただ、それが子どもの学習の流れの中から(必要感にせまられて)出てきたものだとは言えないことも多い。理想的な姿かもしれないが、話し合いをしたいというおもいが出てくるような働きかけをもっと大切にしたいと思う。

(3)について
 説明的な文章の学習において、何のためにその学習をするのかという意識のないまま、「要点をまとめよう」「文章構成をはっきりさせよう」という指導を行ってきたと反省させられる。「文章の読み方が分かった」「この学習が他のところでも生かせることができた」と子どもが実感できるような学習をめざしたいと考えた。

 以上、後藤先生から学んだことを自分の実践をふり返りながらまとめさせていただいた。
(草津市立草津第二小)