6 年 3 組 作 文 教 室
中 嶋 芳 弘

 平成12年度。週1時間、6年3組の国語科の作文の授業を担当することになった。
 週1時間。新教育課程への移行期で当面週5時間を国語科にとの計画でスタートした6年生の時間割の中の1時間である。「楽しく書きたくなる作文の時間を」との思いはあるものの教科書や担任の指導との関連を無視して進めるには時間を占めすぎていると感じたわたしは、他クラスの作文の時間に入る先生と担任を交えて国語科のカリキュラムを資料に話し合いの時間を持っていただいた。
 4月「十二歳の記録を残そう」
 5月「二 短歌・俳句を読もう・短歌と俳句」
 6月「四 資料を整理して・オリンピックの開さい地を調べて」
 9月「詩の世界を楽しもう・あいたくて」
10月「さまざまな表現に目を向けて」
11月「二 十二歳の記録・今、わたしは、わたしたちは」
12月「詩の広場」
 1月「ことわざに親しむ」
 2月「五 卒業を前にして・思い出をシナリオに」
作文単元を中心にいくつかの単元が選び出された。単元の多くは、教科書の教材を参考作品としながら、目の前の子どもたちに応じた題材で指導していくことになるだろう。また、いくつかの単元では、担任の指導と連携をはかりながら指導を進めることになるだろう。
 日々の作品も含め、子どもたちの作品を楽しく読ませてもらいたいと思う。そして、書くことはとても大切で楽しいことなのだと言うことを伝えていきたいと思う。

 そんな思いを胸に「十二歳の記録を残そう」の指導。これが「6年3組の作文教室開き」である。6年生の学校生活を頭に浮かべながら、1年間の作文学習の年間計画を立てるのである。
「一日一行作文を書きたいな。」
「心のノートをいてるよ。」
毎日の作文生活を考える子。
「思い出に残るように運動会の作文が書きたいな。」
「自然教室のことがいいな。」
行事の後の作文が頭に浮かぶ子。
「わたしは詩が大好き。」
「標語も作文かな。」
「俳句も作ってみたいな。」
どうやら、子どもたちは短い作文が好きらしい。
「『心に残った言葉』とか『楽しいし学校にするには』というテーマで書いてみるのもいいね。」
みんなのしたいこと、これからの学校生活や学習の予定が織り込まれて作文計画ができあがっていく。「6年3組 作文教室」のスタートである。
(彦根市立旭森小)