卒 業 の 日 「 生 き る 」 の 朗 読 で
北 島 雅 晴
4月から詩の学習に取り組んできた。後ろの黒板に詩を書く。それを視写し、みんなで音読したり感想を交流したり一年間学習を進めてきた。詩集を読んで自分の好きな詩を選んだり、詩を作ってみたりと、学習はしだいに発展していった。 その流れを受けて、最後の単元は「詩を読もう」とした。学習の流れはきわめて簡単である。 (1)15の作品を何度も音読する。(作品は、卒業の時期にふさわしいものを教師が選ぶ) (2)一番気に入った作品を選び、暗唱できるほど音読を続ける。 (3)詩の感想を書く。(この感想は、暗唱会で発表する) (4)詩の暗唱会を開く。(詩の情景を思い浮かべながら聞く。感想のよいところをメモする。) 私は工藤直子さんの「ひかる」という詩を選びました。ひかるという言葉には、特に深い意味がありそうに思いました。私はひかるというのは、心の中のひらめきやよく考えて分かったことではないかなと思いました。考えるほど分からなくなることってよくあると思います。卒業の日には、一番選んだ者の多かった「生きる」をみんなで暗唱して教室を去ることに決まった。卒業式の後、保護者が教室に来てくださるので、聞いてもらうことにした。子どもたちは、教室の前に並んで対面する。まずは、一人ひとりが思い出・成長・夢のいずれかをテーマとして、一言スピーチを行う。 「自然教室で、夜みんなで話をしたことが心に残っています。」 「友達の気持ちを考えて、行動しようと努力しました。」 「中学校では、陸上部に入って力いっぱい走ります。」 その後、「生きる」の暗唱に入る。 生きる 谷川俊太郎教室に響きわたる声。さわやかな巣立ちができたと感じる。 (草津市立草津第二小)
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