対 話 「 私 の 好 き な こ の 一 句 」
好 光 幹 雄
「伝え合う力」を毎月の句会を利用し、少し改まった対話形式で育てたいと考えての実践。 南 ぼくは東君の「銀世界こくはくしようとあの方に」を「ぼくの好きなこの一句」に選びました。今からこの句を話題に対話をしたいと思いますので、西さんお願いします。 ぼくは、東君の句の中で、特に「こくはく」の表現に魅かれました。なぜかと言うと、東君がとうとう好きな人に告白しようとする様子がよく伝わってくるからです。 ぼくはこのように感じたのですが、西さんはどのように感じましたか。いかがですか。 西 私は南君とは少し違った感想を持ちました。それは、いつもいつも伝えられなかったことを今日は伝えてみようという思いが強く感じられました。 南君は私の感想を聞いていかがですか。 南 そういう考え方もいいと思います。次にフロアーの方と対話したいと思います。 私たち、ぼくと西さんの話を聞いていていかがですか。フロアーの北さんお願いします。 北 告白しようという思いがよく伝わりました。理由は、銀世界の中告白しようというのがすごいと思ったからです。 南 最後に作者の東君に感想を聞きたいと思います。みんなの話を聞いていてどのように思いましたか。またこの俳句を作ったときの思いを聞かせてください。 東 ぼくは、もてないんで、・・・ 今年、今年こそはもてるようになりたいと思って、この俳句を作りました。(一同笑い) 南 じゃあ、ぼくが好きになってあげます。(一同笑い) 東 いいえ、遠慮しておきます。(一同笑い) 南 東君の話を聞いて、この作品に込められている思いが更によく分かりました。ありがとうございました。それでは、先生からのお話を聞きます。どうぞ。 T はい。やっぱり男の子は女の子を、女の子は男の子を好きになります。何も恥ずかしいことではありません。人を好きになるっていうことは素晴らしいことです。大切なことです。そしてその人を大切にしようとする心はもっと素晴らしいことです。 東君の心の中には、そんな素晴らしい素直な心があるんだなあと思いました。 そういう意味で、先生も東君のこの俳句がとても好きです。この句のお陰でとても楽しいいい対話ができました。 南 先生、ありがとうございました。これで「私の好きなこの一句」を終わります。 (大津市立堅田小)
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